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ギリシャの次はポルトガル?

ギリシャの民間債権者向け債務再編協議が難航しています。

昨日は一部通信社が「ギリシャの債務スワップ交渉で、民間債権者はギリシャ債務交換後の新発債の表面利率を3.75%に修正した案を提示する」と伝えられたことから、交渉が妥結する可能性が高まったとしてユーロが買われる場面がありました。

一方、民間の関与だけでは債務削減が不十分として、IMFのラガルド専務理事が先日ECBもヘア・カットを受け入れる必要がある、と示唆しています。しかし昨日のニュースではEU報道官の話として「EUはECBが保有するギリシャ債の減免に関してトロイカで協議していない」とされたり、ユンケル・ユーログループ議長が「IMFはECBにギリシャ債務の減免受け入れを要求していない」と発言したりしています。ECBとしては、もしもヘア・カットを受け入れるのであれば、損失分をそのギリシャ債を買いいれた各国政府に負担させる、という話もある為、EUとしては、簡単に話を進められる状況ではありません。

さて、そんなギリシャの債務再編問題ですが、ギリシャが(無秩序な)デフォルトをしてもギリシャ自身もユーロ圏諸国も何ひとつ良いことがないので、最終的にはどんな形にせよ交渉はまとまると考えられます。

しかし、ギリシャ問題が難航している間に、次のターゲットと考えられているポルトガルの状況が悪化してきています。

今日の欧州市場では、ポルトガル国債が売られていて、5年債、10年債利回りがユーロ導入後の最高水準まで上昇しています。これは、今回のギリシャ同様、ポルトガルも第2次支援や、債務減免が必要になる、との思惑が原因です。

ポルトガル国債は、先日S&Pが他の格付け機関に続いて「ジャンク級」まで格下げしたことで、急速に売られ(利回り上昇)ています。こういった動きが続けば、ますますポルトガルの状況は悪化しますので、これまでよりも一層、デフォルトの可能性が高くなっていくことが予想できます。

そうなれば当然、ギリシャと同じような措置が必要となりますので、もしポルトガルも債務減免ということになれば、これまで「ギリシャは例外的な措置」と言ってきたEUなどの主張が崩れてしまい、ポルトガルの次はどこ?という「負の連鎖」が始まる可能性が高くなります。

そう考えれば、ギリシャの債務再編交渉がまとまるのは 「ソブリン危機の終わりの始まり」 ではなく 「次のステージの幕開け」 と考えるべきかもしれません。

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05月18日更新

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高野やすのり(たかの たすのり)

高野やすのり(たかの たすのり)

慶應義塾大学商学部卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)、ファースト・シカゴ銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)などでインターバンクディーラー業務に従事。
20年以上に亘り、外国為替市場の第一線で活躍。 2004年より為替市場の中の様々な立場で長年培ってきた経験を生かし、インターネット上のコンテンツや、ラジオ、セミナーを通じて正しいFXの知識や、FXの魅力を広める為の活動を行う。
2009年2月からFXプライム株式会社勤務。現在、ラジオNIKKEI「夜のトレード酒場」、東京MXTV「マーケットワイド第2部」などに出演中。

現 FXプライム株式会社・チーフストラテジスト
NPO法人日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト
「みんなの外為」オフィシャル会員

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