小笠原誠治の経済ニュースに異議あり!

小沢氏の経済リテラシー

 菅対小沢の対決。議員の支持率では小沢氏が優勢。しかし、国民の支持率は大差をつけて菅氏が優勢。

 何故かといえば、まだ菅さんは総理になって間がないから。それに、小沢氏には政治とお金にまつわる疑惑が払しょくされていないからだ、と。

 ということで、テレビのワイドショーなどもかなり菅さんよりの発言が目立っていたわけですが‥、本日のテレ朝のスパモニを見ていたら、随分雰囲気が違ってきています。

 あのマスコミ嫌いでテレビ嫌いの小沢氏がスパモニに登場したのです。

 先ずは、政治とお金の話からスタートします。その話題を避けることはできないないとテレビ局は考えたのでしょう。そして、小沢氏も、当然そのことを聞かれると思っていたのでしょう。ですから動ずることはありません。

 で、その後、円高の問題、財源の問題、普天間基地の移転の問題、閣僚の記者会見の問題、外交の問題、核の問題等々、様々なテーマについて質問が浴びせられた訳ですが、スタジオ内の雰囲気は意外に和気あいあいとして、悪くはないのです。


 しかし、小沢氏の主張には多くの?が付くのも事実です。


 小沢氏は、昨日の公開討論会で次のようなことを主張しました。

(1)日本経済の体質
  「(日本は)内需で最低限の経済成長ができる体質になっていない」

(2)為替介入
  「急激な円高のしわよせは大企業より中小零細企業に来る。市場介入といっても、日本の単独介入では効果はない。円高を利用して海外の資源などに投資すべき」

(3)財源論
  「ひもつきの補助金は、一括交付金にすれば、経費が半分ほどで済む。国の予算のうち政策経費は30兆円以上に上る(それらが削減の対象になり得る)」

(4)無利子国債の発行
  「高速道路を地方で造れるように提案。そのために無利子国債で補てんすることを考えている」

(5)消費税
  「4年間は消費税の引き上げは行わない。但し、議論をすることは自由」


 これらは、全て正論なのか?

 いろんな疑問が浮かぶのです。


<消費税>
 16年前の国民福祉税構想は何だったのか? イチロウ・ジロウ・コンビで国民福祉税をぶち上げたではないのか、と。つまり、16年前に消費税の増税を叫んだのに‥

<日本経済の体質>
 確かに、1年ほど前、民主党はそんなことを言っていました。しかし、今や国際協力銀行の前田氏まで参与に採用して、インフラ輸出にやっきになっているわけです。

 まあ、それはそれとしても、政治家が大体、輸出に依存するなということ自体がおかしい!

 企業は、海外で売れるから輸出するだけの話。

 我が国は、少子高齢化が益々進むと予想されているわけですが、そうなれば、もし輸出を当てにしなければ、潜在成長率がマイナスになることも懸念されるわけですが、それを受け入れるのか?

 それに、日本は資源の輸入国。だから、どうしても輸出で稼がざるを得ないと。

 さらに、日本は20年間も経済が停滞していると言われるなか、決定的な危機に陥らずに済んでいるのは何故か? 韓国などと違って、何故日本はアジア通貨危機に巻き込まれなかったのか?

 それは、輸出で稼いだ外貨の蓄積があったからなのです。

<財源論>
 まだまだ予算の組み替えで財源の捻出が可能であるというのであれば、何故昨年末、小沢氏は、ガソリン税率の維持を主張したのでしょうか?財源不足を痛感していたからではないのでしょ
うか。

<無利子国債の発行>
 無利子国債については、次のような俗説があるかと思います。

 高齢者が保有している多額の預金が、無利子国債の発行を通じて、市場に還流することになれば、寝ているお金が動き出すので、景気を活性化することにつながるのだ、と。

 これ、全くの誤解です。何故かといえば、本人がそのお金を使うことがなくても、その預金は企業への融資の財源などになっているからです。

 詳しく内容を知りたいという方は、経済ニュースゼミ有料版をお読み下さい。

 以上

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02月04日更新

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小笠原誠治(おがさわら・せいじ)

小笠原誠治(おがさわら・せいじ)

1976年3月九州大学法学部卒。1976年4月北九州財務局(大蔵省)入局。
大蔵省国際金融局開発金融課課長補佐、財務総合政策研究所研修部長、
中国財務局理財部長などを歴任し、2004年6月退官。
以降、経済コラムニストとして活躍。
メールマガジン「経済ニュースゼミ」(無料版・有料版)を配信中。
著書に「マクロ経済学がよーくわかる本」(秀和システム)、
ミクロ経済学がよーくわかる本―市場経済の仕組み・動きが見えてくる」(秀和システム)、
経済指標の読み解き方がよーくわかる本」(秀和システム)がある。
企業・団体などを対象に、経済の状況を分かりやすく解説する講演も引き受ける。

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