小笠原誠治の経済ニュースに異議あり!

菅対小沢の対決(円安の誘い)

 最近の円高現象は、どうも不思議です。何故ならば、政治の世界ではねじれ現象が起こり、しかも、今の政権の経済政策は大変に頼りないのに円高になっているからです。

 普通、政権がそのように頼りない場合には、その国の通貨は安くなってしかるべきでないのか?

 いずれにしても、あくまで名目為替レートではあるのですが、大変な円高になっているわけです。

 しかし、政治家はこうして円高になっていても、それよりも民主党の総裁選の方が大切だといわ
んばかりに、行動している、と。


 で、現政権に批判的な人々は言う訳です。

 そんなことをしていると、日本が沈没してしまうではないか、と。

 そうすると、総裁選を争う人々は言う訳です。

 「人々が、日本が沈没してしまうのではないかと懸念するようになれば、円はどうなるのか?」

 「うーん、そうなれば円は売られる」

 「だろう? 円が売られて円安になるだろう?」


 そんなことを菅総理や小沢一郎氏は考えているとでも言うのでしょうか?

 そういうことはないでしょうね。


 いずれにしても、小沢氏が出馬表明をしたので、俄然我々の関心は民主党の総裁選の方に向いてしまいます。何故ならば、勝った方が総理になるわけですから。

 でも、どうして小沢氏は出馬を決めたのでしょうね?

 私、思います。それは小沢派内の不満です。こんなに数を制しているのに、自分たちを要職につけないのはけしからん、と。例えば、最低限幹事長のポストを自分たちに渡すのであれば、裏取引も可能であったが、菅総理は全く譲歩しないではないか、と。

 では、何故菅総理は幹事長のポストを差し出すことができなかったのか? そんなことをすれば、自分が拠って立つ基盤が崩壊してしまうからです。

 そういうことで、小沢派は不満を持っているわけですが、ただ、そうであっても、もし、菅総理の人気が絶大であれば、小沢派も目立った動きには出なかった筈です。しかし、菅総理に対する国民の期待は大きかったが、総理になったら国民の期待を裏切るようなことをしているではないか、と。だから、小沢派は勢いづいているという要素もあるのです。

 いずれにしても、仮に小沢氏が総理になれば、また諸外国から言われるわけです。今年3人目の総理だ、ね、と。

 その時小沢氏は何というわけでしょうか?

 「我々は伝統を重んじる国民だから‥」

 だとしたら、小沢氏が仮に総理になっても、短い任期で終わることになるのでしょうか?

 最後にまた円高の話に戻りますが、円安にするよい手立てはないのものか?

 金利は、これ以上下げることができないレベルにありますし‥、為替介入も現実的には難しそうだし‥

 押してもだめなら引いてみな!

 つまり、金利を下げることができないななら、この際金利を上げてみろ、ということです。

 「そんなことしたら益々景気が悪くなってしまうじゃないか!」

 そうでしょ? だったら、投資家はどう判断しますか? 日本の景気は益々悪くなってしまう、と。だったら、円安になるのが当然ではないか、と。つまり、円安に簡単に誘導できるということで
す。


 利上げをして円安を実現しようという人はいないのでしょうか?


以上

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02月04日更新

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小笠原誠治(おがさわら・せいじ)

小笠原誠治(おがさわら・せいじ)

1976年3月九州大学法学部卒。1976年4月北九州財務局(大蔵省)入局。
大蔵省国際金融局開発金融課課長補佐、財務総合政策研究所研修部長、
中国財務局理財部長などを歴任し、2004年6月退官。
以降、経済コラムニストとして活躍。
メールマガジン「経済ニュースゼミ」(無料版・有料版)を配信中。
著書に「マクロ経済学がよーくわかる本」(秀和システム)、
ミクロ経済学がよーくわかる本―市場経済の仕組み・動きが見えてくる」(秀和システム)、
経済指標の読み解き方がよーくわかる本」(秀和システム)がある。
企業・団体などを対象に、経済の状況を分かりやすく解説する講演も引き受ける。

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