ゼロ金利維持に反対
米連銀のFOMCが、ゼロ金利政策を維持することを決定しました。失業率が依然高水準にあり、また、インフレの恐れも殆どなさそうだからということでしょうか。
しかし、今回もまた一人の委員が反対票を投じました。その人は、カンザスシティ連銀のトーマス・ホーニグ氏。写真をみると、如何にも温厚そうな感じですが。

彼が反対票を投じた理由をみてみましょう。
Voting against the policy action was Thomas M. Hoenig, who believed that continuing to express the expectation of exceptionally low levels of the federal funds rate for an extended period was no longer warranted because it could lead to the buildup of financial imbalances and increase risks to longer-run macroeconomic and financial stability.
「反対票を投じたのはトーマスM.ホーニグ氏である。彼は、異例に低いフェデラルファンズレートが長期間続くであろうと引き続き表明することは、もはや正当性を持たないと信じるからであり、それは、そうすることによって金融面の不均衡が高まり、そしてマクロ経済や金融の長期的な安定性に対するリスクを高めかねないからである」
必ずしも分かりやすい表現ではありませんが、ゼロ金利という異常な状況を長引かせると、バブル再燃のリスクが懸念されるということでしょうか。
この人の言っていることが当たっているのかどうかは何とも言えないでしょうが、もし、このような行動を日本で取るとすれば、大変なバッシングに遭うことも予想されるところです。その意味では、信念の人と言っていいかもしれません。
この人は、どのような考えをもって仕事に臨んでいるのか、それを知りたくてカンザスシティ連銀のサイトを訪れてみたら、こんなことが分かりました。
German hyperinflation is one classic and often-cited example, and with good reason. When I was named president of the Federal Reserve Bank of Kansas City in 1991, my 85-year old neighbor gave me a 500,000 Mark German note. He had been in Germany during its hyperinflation and told me that in1921, the note would have bought a house. In 1923, it would not even buy a loaf of bread. He said, "I want you to have this note as a reminder. Your duty is to protect the value of the currency." That note is framed and hanging in my office.
「ドイツのハイパーインフレは、よく引き合いに出される過去の出来事であって、またそうして引用されるのにはちゃんとした理由がある。私が1991年にカンザスシティの地区連銀の総裁に指名された時、85歳になる隣人が私に50万マルク紙幣をくれた。彼はハイパーインフレが起きた時にドイツにいて、1921年には、その紙幣で家が買えたと私に話してくれた。しかし、1923年には、その紙幣でパン一斤すら買えなくなったと。彼は言った。『私は貴方にこの紙幣を記念として持っていて欲しい。貴方の任務は通貨の価値を守ることだ』 その紙幣は額に入れ、私のオフィスに掛かっている」
カンザスシティ連銀のサイトには、トーマス・ホーニグ氏のスピーチが幾つか掲載されているようですが、そのいずれもが優しい口調で私たちに語りかける内容になっているようです。
以上
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