バーナンキ議長発言の解釈
バーナンキ議長が24日、下院金融サービス委員会で証言しました。もうご承知のことと思います。
で、彼は何と言ったか?
予想どおりのことです。異例の低金利は、まだまだ長期間続くであろう、と。
正確に引用すれば、次のとおりです。
The FOMC continues to anticipate that economic conditions--including low rates of resource utilization,subdued inflation trends, and stable inflation expectations--are likely to warrant exceptionally low levels of the federal funds rate for an extended period.
「公開市場委員会(FOMC)は、経済状況、つまり、労働や設備の稼働率が低水準にとどまっていること、インフレ率のトレンドが落ち着いていること、そして、予想インフレ率も落ち着いていること、そういう経済状況が異例に低いフェデラルファンズレートを長期間において正当化しそうである、と引き続き予想する」
この表現、先日の公定歩合引き上げ決定の時の声明文と殆ど同じものです。
it anticipates that economic conditions are likely to warrant exceptionally low levels of the federal funds rate for an extended period.
economic conditions の意味が具体的に示されているのが、違いといえば違いであるわけですが、内容的には全く同じ。
ということで、まだまだゼロ金利政策を長い期間に渡って続けますよ、と言っているようにも思われるのですが‥
ですが、ちゃんと保険も掛けているのです。
保険というのは、いつ何時状況が変わって利上げをする必要に迫られるか分からないということです。
彼は、こうも言っているのです。
Although the federal funds rate is likely to remain exceptionally low for an extended period, as the expansion matures, the Federal Reserve will at some point need to begin to tighten monetary conditions to prevent the development of inflationary pressures.
「フェデラルファンズ・レートが長期間に渡って異例の低さにとどまりそうだとはいっても、景気拡大が本格化すれば、ある時点で連銀がインフレ圧力が強まることを防ぐために金融引き締めに着手する必要があるであろう」
やっぱりバーナンキ議長は優等生の発言しかしないのです。
ゼロ金利政策を続けることに関しても、それが絶対に必要であるとは言わず、現下の経済情勢に鑑みれば、ゼロ金利政策が長く続きそうである、というだけであり、また、ひょっとして景気回復が本格化すれば、そのときには利上げに転ずる必要性が生ずるであろう、と。
まさに、そのとおり。
つまり、バーナンキ議長は何も言質を与えていないと解釈すべきなのです。
ゼロ金利政策は長く続きそうだが、そうはいっても状況に応じて利上げに転ずることもあるのだ、と。
それに一つだけ大事なことを言っておくと、バーナンキ議長は、ゼロ金利が長期間続くだろう、とは言っていないのです。
言っているのは、異例の低水準の金利が長期間続く、と。
では、異例に低い金利とは具体的に何を指すのか?
私は、これは1%未満の金利を指すと解釈すべきだと思うのです。それは、前回の金融緩和時のボトム水準も1%にとどまっているからです。つまり、通常であれば、金利はどんなに下げても1%程度が最低ラインなのだ、と。
ということで、ゼロ金利政策が解除されて、政策金利の誘導目標が0.5%に引き上げられてもまだまだ異例の低水準の金利が続いていると、言えなくもないということです。ここがポイント!
いずれにしても、今回のバーナンキ議長の発言は、如何様にでも解釈可能だ、という程度に考えていた方がよさそうな気がします。
以上
PR / Ad Space
- オバマ大統領の中小企業雇用作戦(07/29)
- 米国で住宅価格が上昇(07/28)
- 無利子非課税国債の愚(07/27)
- 長期金利が大幅低下(07/26)
- ストレステストの結果発表(07/24)
- バーナンキ議長の「異例の不確か」発言(07/22)
- 2011年度予算は組めるのか?(07/21)
- 菅総理がお詫びをしたい相手(07/19)
- 日本振興銀行と新銀行東京(07/18)
- 渡辺代表の日銀批判(07/17)
PR / Ad Space
本サイトに掲載されている情報は、情報提供を目的としたものであり、特定商品や投資の勧誘を目的としたものではありません。
最終的な投資判断はお客様ご自身の判断と責任によってなされるものであり、この情報に基づいて被ったいかなる損害について小笠原誠治及び株式会社GCIキャピタルは責任を負いません。
小笠原誠治及び株式会社GCIキャピタルは、信頼できる情報をもとに本資料を作成しておりますが、正確性・完全性について小笠原誠治及び株式会社GCIキャピタルが責任を負うものではありません。
本サイトに記載されている情報は、作成時点のものであり、市場環境の変化等によって予告なく変更または廃止することがあります。


