水上紀行の面白FX教室
【お知らせ】「水上紀行の面白FX教室」は6月30日で終了いたしました。
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ハブ

昨年、前原国交相が羽田空港を国際的なハブ空港にすると発言して、ハブという言葉が脚光を浴びました。

ハブ(hub)とは、車輪の中心部にあって、車輪の外周と車軸とをつなぐスポークが一点に集中する部分のことで、たとえば、ハブ空港と言えば、ある地域において周辺各地への路線が集中する拠点空港のことを言います。

これは、もちろん、港湾などでも言えますし、外国為替市場にも言えます。

外国為替市場の場合、通常、外国為替の三大市場としては、ロンドン、ニューヨーク、東京が上げられますが、その中で、最もハブとしての存在感が弱いのは、残念ながら東京だと言わざるを得ません。

最も大きなハブの市場は、ロンドンでその地の利を生かして、ほぼ世界全域を相手に非常に活発な取引が行われています。

ロンドンの場合、欧州大陸の金融機関も、ディーリング本部をロンドンに置いていることは珍しくありません。

ニューヨークも、欧州との取引や、北米、中南米などとの取引が集中しています。

東京の場合、国内の輸出入の実需が取引の中心になっており、国際的な広がりに欠けていて、国際的取引は、香港、シンガポールの両市場に取られてしまっているのが現状です。

これで、上海市場が本格的に為替自由化になった場合のことを考えますと、どうなってしまうのだろうと心配になります。

日本の空港や港湾に関するハブ化の共通する問題点は、使い勝手の悪さなのではないかと思います。

港湾や空港の使用料の高さや敷地の広さが十分でなかったりということが上げられます。

それでは、為替市場はと言えば、すべてとは申しませんが、海外の顧客との英語だけでなく中国語や韓国語でのコミュニケーションがとれる絶対数が少ないという弱点があることは、否めないのではないかと思います。

国際的取引を香港・シンガポールに取られているのも、たとえば米系ファンドにとって英語で問題なく取引できることは使い勝手の良さですし、中国本土が香港と取引したがるのも、中国語で取引が普通に行えるからだと思われます。

タイでは、小中学校の英会話教育にここ何年かかなり力を入れ、今では若者の多くが問題なく、英語でコミュニケーションが取れるようになっていると聞きます。

一方、米系金融機関からはこんな話を聞きました。

経済レポートを英語からその国の言語に翻訳して顧客に配布しているのは、世界の中でも日本だけだそうで、少なくとも英語だけをとってみても、その使える絶対数は日本はかなり立ち遅れているようです。

こうしたところに、東京外国為替市場が、ハブになりきれないネックがあるのではないかと思っています。

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02月04日更新

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水上紀行(みずかみ・のりゆき)

水上紀行(みずかみ・のりゆき)

1978年三和銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入行。
1983年よりロンドン、東京、ニューヨークで為替ディーラーとして活躍。
東京外国為替市場で「三和の水上」の名を轟かす。
1995年より在日外銀数行に於いて為替ディーラー及び外国為替部長として
要職を経て、現在、外国為替ストラテジストとして広く活躍中。
バーニャ マーケット フォーカスト代表。
長年の経験と知識に基づく精度の高い相場予測には定評がある。

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