第61回 中国の不動産バブル崩壊(3/3)
さすがの中国共産党も、この金融政策は失敗であったという結論に達したようである。今年1月から、中国当局は一気に金融引締めに入った。
銀行という「元栓」を閉めるのみならず、中国政府はさまざまな不動産規制を導入し、バブルを沈静化させようとしている。
たとえば、現在の中国では3軒目の住宅購入に対する融資が禁止されている。さらに、2軒目の住宅についても、ローン金利や頭金条件が引き上げられ、住宅を「買いにくく」する政策に余念がないのである。
さらに近い将来、中国当局が「不動産税」を導入し、最終的なバブル退治に乗り出すという情報もある。
中国当局は「金の出所」の元栓を閉め、あの手この手で「不動産を買えないように」しているわけだ。そうである以上、各アナリストが中国の不動産バブルについて懸念を抱き始めたのも当然である。
繰り返しになるが、中国の不動産バブルは5月もしくは6月にピークアウトした可能性が高い。中国の不動産バブルの崩壊は、すでに「起きるか、否か」ではなく、「いつ、どれだけの規模をもって崩壊するか」が問われる段階に至っているのである。
ところで、不動産バブルやその崩壊に関連するが、中国経済は今回の危機から回復にかけ、一つ大きな問題を抱えてしまった。それは、元々極度な「投資依存」経済だった中国経済が、08年以降の財政出動や不動産バブルにより、「人類史上稀に見る」と言ってもいいほど、経済の投資依存を高めてしまったことである。
【図61-3 中国の名目GDP百分比 2000年-2009年】

出典:JETRO
何と、中国の09年におけるGDPの百分比を見ると、その45%超が投資(=総固定資本形成)になってしまっているのである。ちなみに、07年は39.1%、08年は40.6%なので、09年に一気に割合が高まったことが分かる。もちろん理由は、政府による公共投資拡大と、不動産バブルによる住宅投資増である。
アメリカの「個人消費七割超」も凄いが、中国の「投資が45%超」も凄まじい限りだ。08年以降の世界的な経済危機の結果、中国の「過度な投資依存」という歪みは「極み」に達したのである。
果たして、中国共産党政府は今後の不動産バブル崩壊や、過度な投資依存という問題を、いかに解決するのだろうか。その道筋は、困難であるとしか言いようがない。
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