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米10月小売売上高、強い伸び=自動車の反動増で
-コア売上高、伸び鈍化=3カ月連続増でも-
【2009年11月18日(水)】 - 米商務省が16日発表した10月の小売売上高(季節・営業日調整後)は前月比1.4%増と、市場予想のコンセンサスである同0.9%増を上回る強い伸びとなった。前月(9月)の同2.3%減(改定前は1.5%減)から再び増加に転じている。
9月が新車買い替え支援制度の期限切れ(8月24日で終了)で、自動車販売が大幅に減少し、4月以来の5カ月ぶりの減少となったのとは対照的な結果だ。皮肉にも10月が予想以上の強い伸びとなった背景には、自動車販売の反動増がある。
ちなみに、9月の自動車販売は前月比14.3%減だったが、10月は同9.4%増の大幅増となっている。これに対し、自動車以外の小売売上高は同0.2%増と、微増にとどまり、市場予想の0.4%増の半分という状況で、いかに自動車販売の反動増が全体の数値を押し上げたかが分かる。
新車買い替え支援制度が終わったにもかかわらず、10月の自動車販売が急増したのは、同制度ではカバーできなかったほど、これまで抑えられてきた消費者の自動車購入意欲が一気に現れたという見方が強い。
3日に発表された米国の10月の新車販売台数も前月比14%増の年率換算1050万台となっている。自動車だけが良くて、それ以外はやや伸び悩んだというのは、自動車は買いたいものの、他の商品までは手が届かないというのが実情のようだ。
■自動車除く売上高、伸び鈍化
また、自動車を除いた小売りの伸びは9月の同0.4%増(改定前は0.5%増)からも伸びが鈍化しているが、8月以来3カ月連続の増加となったことから、エコノミストは依然として、個人消費はしっかりしていると見ている。
しかし、13日に発表された11月のミシガン大消費者信頼感指数は66.0と、4月以来7カ月ぶりの低水準となっており、この個人消費の3カ月連続の増勢が持続するのは難しいとの見方も少なくない。同指数は市場予想の71.0を大幅に下回り、前月の70.6からも後退している。
10月の小売り統計の結果を受けて、エコノミストは、GDPの約70%を占める個人消費が堅調だったことから、第4四半期(10-12月)GDPの全体の伸び率が押し上げられるとみている。ただ、水準的には、個人消費は、まだ、前年を下回っている状況だ。前年比は1.7%減の3475億ドルで、自動車を除いたベースでは同2.6%減。また、1-10月期では前年比8.2%減となっている。
また、来週の24日に発表される第3四半期(7-9月)GDP伸び率の改定値は、今回の小売統計で9月の伸びが下方改定されたことなどから、速報値段階の前期比年率+3.5%から同+2.9%に下方改定される見通しだ。
ベン・バーナンキ米FRB(連邦準備制度理事会)議長は16日のニューヨークでの講演で、米国経済の回復の見通しについて、「依然、大きな経済的な問題がある。資金調達が困難な状況が続いており、経済活動も弱く、失業率も高いため、今後、景気回復がつまずく可能性がある」とした上で、「緩やかな経済成長が来年まで続く」との認識を示している。
その上で、同議長は、「FOMC(米連邦公開市場委員会)は超低金利が当分の間続く」と、改めて現在のゼロ金利政策を維持する考えを強調している。エコノミストの多くは、FRBは来年のある時期まで、場合によっては、2011年まで金利が据え置かれる可能性があると見ている。
■大手小売り各社は堅調
小売売上高の内訳は、全体の売上高を乱高下させるガソリンスタンドは、前月比変わらずとなった。この自動車とガソリンを除いたコアの小売売上高も同0.3%増となり、これも3カ月連続の増加となっている。
コアの小売売上高が伸びたのは、個人消費を見る上で代表的な百貨店売り上げが前月比0.3%増と3カ月連続の増加となり、これにスーパーなど量販店を加えた一般小売販売も同0.8%増と、3カ月連続の増加となったことが大きい。ICSC(ショッピングセンター国際評議会)が5日発表した10月の大手小売り各社の売上高(既存店ベース)は前年比2.1%増と、昨年4月以来1年半ぶりの大幅増となり、市場予想の1%増や9月の0.6%増も上回っている。
オンライン・カタログ販売も同1.0%増、アパレルも寒冷な気候で秋物が売れて同0.4%増と堅調だった。対照的に、住宅関連の家具販売は同0.8%減、住宅資材・園芸用品は同2.4%減となったほか、家電は同0.6%減、スポーツ・レジャー用品も同1.2%減となっている。(了)
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