【NY市場】米耐久財とベージュブック弱く リスク回避に
28日のNY市場は、序盤の米耐久財受注や取引後半のベージュブックがともに弱い内容だったことでリスク回避の動きが広がった。6月米耐久財受注は前月比-1.0%と市場予想+1.0%から大幅に下振れ。輸送機器を除く前月比も-0.6%と市場予想+0.4%を大きく下回る結果だった。また、NY市場後半に発表された米地区連銀経済報告(ベージュブック)も景気判断が引き下げられる内容で市場にとってはダブルパンチとなった。5年債入札が好調だったことで米債利回りは低下傾向を示したが、この動きが一段と強まった。ダウ平均は一時上げに転じる場面もあったが下げ幅を拡大した。また、原油市況は序盤に発表された米週間石油在庫統計で原油在庫が予想外の大幅増となったこともあって大きく売られるなど、リスク回避色が広がった。イエレンFRB副議長やラスキン、ダイアモンド両FRB理事が米上院銀行委員会で承認されたが相場への影響は限定的だった。
為替市場では円高・ドル高だった。ドル円は87円台後半から下値を試す動きとなり、ベージュブック発表後には87.25レベルまで下押しした。クロス円も上値が押さえられる展開が続き、ユーロ円は113円台前半、ポンドは一時136円割れまで下落した。豪ドル円も一時78円割れ、カナダ円は84円割れとなる場面があった。ドル買い圧力もあり、ユーロドルは1.29台後半、ポンドドルは1.55台後半へと押し下げられた。ただ、NY序盤の上げを消す程度で大きく値を崩す動きには至らなかった。
◆ベージュブック 4地区でこれまでの景気判断が下方修正
日本時間29日3時に発表された米地区連銀経済報告(ベージュブック)、今回はセントルイス連銀が7月19日までの経済状況に基づいて作成したもの。21日のバーナンキFRB議長の議会証言では「経済見通しは引き続き異常なほど不透明」との表現が際立ったが、ベージュブックの公表でその状況が確認された。大半の地区で引き続き拡大、としながらも2地区で横ばい、2地区でペース鈍化、として合計4地区でこれまでの景気判断が下方修正されている。製造業については拡大ペースが鈍化、あるいは頭打ちになる地区があることが指摘された。また、大半の地区で住宅市場や商業用不動産などが低迷している、銀行融資は引き締められている、など回復の遅れが懸念された。次回のFOMCは8月10日に開催されるが、今回のベージュブックがたたき台となることから市場にはハト派の内容を織り込む動きが進みそうだ。
(Klugシニアアナリスト 松木秀明)
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