【東京市場】円買い優勢、オセアニアと中国の経済指標で
11日の東京市場、円買いの動きが優勢だった。ドル円は90円台半ばから90円台前半へ、ユーロ円は123円台後半から123円手前まで軟化した。ただ、オセアニア発の動きの面が強く、全般には小動き。
前日の海外市場ではリスク選好の動きが広がり、ドル円は90.80レベルまで上伸する場面があった。NY市場終盤には90円半ばへと落ち着いていた。東京市場では中国経済指標を控えてポジション調整色が支配的だった。
早朝に発表されたNZ政策金利は据え置かれ、今後の利上げへのヒントは得られなかった。また、豪雇用統計は雇用の伸びが予想を下回った。NZドルや豪ドルが軟化したことで、クロス円への売り圧力となった。また、引き続き輸出の売り観測もあった。昼前の発表された一連の中国経済指標では、消費者物価指数および生産者物価指数が市場予想を上回る伸びを示したことで、中国の金融引き締め懸念が強まった。中国株が軟調となり、リスク回避的な円買いを誘った。朝方発表された日本の第4四半期実質GDP2次速報値は、前期比年率3.8%と前回から下方修正された。これに対しては市場は反応薄。下方修正は在庫減など一部要因によるとの見方もあった。ユーロドルなどドル相場は、クロス円につれてやや下方バイアスがみられたが、値動きは限定的だった。ユーロドルは1.36台半ば、ポンドドルは1.49台後半での揉み合いだった。
◆オセアニア通貨にトリプルパンチ
東京市場では、オセアニア通貨に悪材料が相次いだ。早朝に発表されたNZ中銀政策金利は大方の予想通り2.50%で据え置かれた。ボラードNZ中銀総裁は、早期利上げには消極的である認識を示した。依然のサイクルほどの利上げは不要、景気回復の兆候を確認する必要があり、様子を見守る余裕がある、とした。NZドルは事前に買い進まれていたことから、失望売りが強まった。
また、豪雇用統計では2月の雇用者数が前月から400人の微増にとどまった。前回1月には市場予想を大幅に上回る5万6500人増だったことから、これも豪ドルに失望売りをもたらした。正規雇用が1万1400人増だったが、非正規雇用は1万1000人減となり全体の伸びを消した。ギラード豪副首相は、一部の州で引き続き高失業の地域がある、と地域格差があることを指摘していた。
一方、中国経済指標は強い数字が相次いだ。市場が注目したのは、物価統計。消費者物価指数は前年比+2.7%、生産者物価指数は同+5.4%といずれも市場予想を上回った。金融引き締めが強まるとの思惑から中国株が軟調に推移。為替市場での円高圧力となった。リスク選好をリードしてきたオセアニア通貨にはトリプルパンチだった。
豪ドル円は82円台後半から前半へ、NZドル円は63円台後半から63円近辺まで下落した。ただ、午後には下げ渋る動きもみられた。NZドルは終始弱く、オージーキーウィーは1.29台半ばから1.30台後半へと大きく上昇した。
(Klugシニアアナリスト 松木秀明)
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