【東京市場】平穏なスタートも、ポンドや豪ドルに動く気配
週明け3月1日の東京市場は、ドル円89円近辺、ユーロドル1.36近辺での静かな取引だった。日本株やアジア株が堅調に推移したことで、前週末の弱い米住宅指標によるリスク回避色は弱まった。
ドル円は88円台後半と、2月上旬以来の円高ドル安水準で取引が始まったが、日経平均の上昇につれて89円台を回復した。中国の2月製造業PMIは52.0と市場予想55.2を下回る結果だったが、上海株や香港株は堅調な動きを維持した。クロス円は、各通貨ごとにまちまちだった。豪ドル円が一時80円台乗せと堅調推移する一方、ポンド円は早朝に134円台半ばまで売り込まれる弱い動きだった。豪ドルには明日の豪中銀政策金利の引き上げ観測が買い材料だった。一方、ポンドには週末の報道から、英政局不安や、財政赤字懸念がユーロから飛び火するなど、ネガティブな観測が多かった。
◆豪利上げ見通し、エコノミストは7割強も、市場は五分五分
豪ドルは明日2日に発表される豪中銀政策金利を巡って堅調に推移した。豪ドル/ドルは0.89台半ばから一時0.9020近辺まで高値を伸ばす動きをみせた。豪ドル円も79円台後半から80円台乗せまであった。本日発表された豪経済指標では、第4四半期経常赤字が拡大したものの、豪ドル売りの反応はみられなかった。むしろ、同時刻に発表された第4四半期豪企業営業利益が前期比+2.2%と前期前期の-1.4%(改定前-2.1%)からプラスへと転じたことが好感されている。また、チリ大地震の影響で商品市況が堅調だったこともプラス材料だった。その後は、中国製造業PMIが予想を下回ったことなどで上げ一服となった。あすの利上げ見通しはエコノミストが7割強だが、市場の織り込みは5割程度との観測が広がっている。
◆ポンド売り、信用不安が飛び火か
週明けの東京市場、早朝からポンド売りが強まった。ポンドドルは一時1.5130レベルと約9ヶ月ぶりの安値水準へと下落した。ポンド円も134円台半ばへと売られた。ユーロ買い・ポンド売りも強まり、0.9000近辺まで上伸した。週末の英各紙では英国に対するネガティブが記事が多かった。政局ではこれまで優勢が伝えられていたキャメロン保守党の支持率が下がり、ブラウン労働党の水準へと接近している。これにより両党の単独政権の公算が大きく後退している。また、信用不安の動きがギリシャから英国へと波及するとの観測などが伝えられていた。英プルデンシャルによる米AIGアジアの生保部門買収の報道や、リパトリの時期を控えて、大口投資家がユーロ売り・ポンド買いの巻き返しを進めている、などの見方もポンド売り材料と目されていた。
(Klugシニアアナリスト 松木秀明)
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