【NY市場】急速な動きは一服も、リスク回避くすぶる
8日のNY市場は、全般に動きが落ち着いた。ギリシャ情勢など不安材料を抱えるなかで、米株式市場をにらんでの神経質な展開だったが主要通貨のレンジは狭く、急速な動きは一服。
ドル円は89円台前半、ユーロドルは1.36台半ばから1.37近辺にかけての揉み合いが続いた。クロス円も、ユーロ円121円台後半から122円台半ば、ポンド円139円近辺から139円台後半での往復だった。原油や金など商品市況は前週までの急激な下げから反発。米株式市場は一時上げに転じる場面もあったが、終盤は軟調に推移した。ダウ平均は9900ドル割れ目前で引けた。この動きに、オセアニア通貨やカナダドルは重苦しい動きだった。NZドル/ドルは0.68台前半、ドルカナダは1.07台前半へとドル買いが優勢だった。ただ、パニック的なリスク回避の動きや重要な経済指標の発表もなく、全般的には静かな動きだった。
◆ギリシャ情勢には不安くすぶる
ロンドンタイムにはギリシャの公的部門の労働組合による大規模ストライキの可能性が報じられた。政府の財政安定化策に伴う退職年齢の引き上げ発表などに対抗する構え。他の欧州株が底堅く推移するなかで、ギリシャ株の下落が目立っていた。ギリシャ財務相は、自力での財政再建を行う方針で、支援を受けないことを改めて表明した。また、スペイン財務省高官も自国の状況がギリシャほど悪化していない点を表明するなど、南欧諸国は市場の不安感の払拭に躍起になっていた。NY市場ではユーロ相場は下げ渋り、落ち着いた動きをみせたが、反発力も弱かった。
◆米金融当局、出口戦略への言及に注目
ブラード・セントルイス連銀総裁の発言が伝えられた。出口戦略については利上げよりも資産売却を先行させるべき、として、今年の後半には資産売却を実施する可能性を示していた。イエレン・サンフランシスコ連銀総裁は、中国・香港経済に関する報告の中で、現在の米金融政策は過度に刺激的である、との認識を示している。また、ウォールストリート・ジャーナルによると、バーナンキFRB議長は今後の公聴会などで、準備預金に支払う金利の引き上げなどにより、徐々に信用引き締めを行う計画の詳細を説明しはじめると伝えた。10日の下院金融委員会での証言が注目される。また、今月後半にも同議長による米上下院での証言が予定されており、今後、同議長の証言からは目が離せないだろう。
(Klugシニアアナリスト 松木秀明)
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