【ロンドン市場】欧州ソブリン・リスクに翻弄
8日のロンドン市場は欧州のソブリン・リスクを巡る思惑に翻弄された。ロンドン勢の参加当初はPIIGS諸国(財政基盤の弱いユーロ加盟国の総称:ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペインの頭文字をとったもの )とドイツの国債スプレッド(利回り格差)が縮小したため、リスク選好型の取引が優勢だった。ユーロ円は121円台後半から122円台後半、ポンド円は138円台後半から139円台後半、ドル円は89円台前半から89円台半ばまで上昇した。欧州株は英独仏が1%前後上昇するなど好調なスタートだった。
ただ、早朝の取引が一巡すると欧州株は伸び悩み、為替市場では円売り圧力が後退した。昼過ぎにはギリシャ公務員労組(ADEDY)がギリシャ労働総同盟(GSEE)と共同で今月24日に大規模なストライキを行う可能性があると発言。これをきっかけにギリシャの財政不安が再燃し、ユーロ円は121円台後半、ポンド円は138円台後半、ドル円は89円台前半まで反落した。
◆ユーロドル失速、ギリシャ労組のストライキ観測で
ユーロドルは往って来いの展開だった。早朝は欧州各国の財政不安が沈静化の兆しを示したため、1.36台前半から1.37台前半まで上昇した。ただ、ギリシャの労働組合による大規模ストライキの可能性が報じられると1.37台を割り込み、1.36台半ばまで値を崩した。このところ、市場の視線は財政再建を巡るPIIGS諸国の動向に釘付けとなっている。スペイン政府は8日、労組の反対を押し切って退職年齢の引き上げを断行する方針を明らかにした。ギリシャと同様の問題が経済規模の大きいスペインで発生する可能性もある。
(Klugアナリスト 鈴木崇浩)
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