【NY市場】米雇用統計で乱高下、その後リスク回避でドル高・円高に
5日のNY市場は、米雇用統計で相場が乱高下した後、米株や商品市況が大幅安となり、リスク回避色が強まった。ドル円は88円台、ユーロドルは1.35台まで下落する動きをみせた。
注目の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が2万人減と市場予想の1.5万人増には届かなかった。一方、失業率は9.7%と予想および前回の10.0%から大きく改善した。米株先物が明確な方向性を示さずに振幅、為替市場も神経質に乱高下した。ドル円は89円近辺まで急落した後は、89.90レベルまでショートカバー。その後は緩やかに89円台半ばへと戻す動き。クロス円も同様に振幅、ユーロ円は122円割れとなった後、123円台前半へと反発。122円台での揉み合いに移行した。また、統計の年次改定で2007年12年からの雇用者数の減少幅は840万人へと膨らんだ。
NY株式市場は取引開始後しばらくしてから下げ幅を拡大。ダウ平均は一時170ドル安となり9800ドル台前半まで下げた。為替市場ではポルトガルの財政赤字拡大の懸念もあり、ドル高・円高の反応が強まった。ドル円は一時88.80近辺へと下落、ユーロドルも1.3585レベルまで下値を広げた。クロス円も下押しして、ユーロ円は122円台から120円台後半、ポンド円は140円台から128円台前半まで円高が進行した。
ただ、取引終盤には週末調整や米消費者信用残高の減少幅が予想以上に縮小したこともあって、巻き返しが強まった。ドル円は89円台半ば、ユーロドルは1.36台半ば、ユーロ円122円台乗せへと反発した。米株が下げ幅を急速に縮小してプラスに転じたことも巻き返しを支援した。しかし、今週全般の水準から見ると、引き続きドル高・円高水準での取引に終始している。依然としてリスク回避色が払拭できない相場状況だった。G7についてはこれまでの報道以上のものは出ていなかった。
◆カナダドル、強い加雇用統計を好感
カナダドルは日本時間21時に発表された強いカナダ雇用統計の結果を受けて堅調推移となった。雇用者数は4.3万人増と市場予想1.5万人増から大きく上振れ、失業率も8.3%と市場予想の8.5%より改善していた。カナダドル買いの反応がみられたものの、米雇用統計の発表を控えて反応は限定的だった。しかし、米雇用統計の発表後は、他の主要通貨に対して再び堅調に推移。ドルカナダは1.07台半ばから一気に1.06台前半へと下落、カナダ円も83円近辺から84円台乗せまで買い進まれた。ただ、米株が大幅安、原油や金も大きく売られるなかでは、さすがにカナダ買いの勢いも弱まり、ドルカナダは1.07台後半、カナダ円は82円台半ばまでカナダ安となる動きもあった。ただ、その後の反発力も強く、ほぼ米雇用統計前の水準まで回復している。ユーロカナダは1.47台から1.46近辺へと下げて、取引終盤にかけてもカナダ高ユーロ安水準を保持した。
(Klugシニアアナリスト 松木秀明)
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