【NY市場】リスク回避モード強まる、ドル円一時88円台半ば
4日のNY市場は株安・商品安・債券高などリスク回避モードが強まり、為替市場では円高およびドル高が強まった。ドル円は88円台半ば、ユーロドルは1.37台前半まで下げる場面があった。
ロンドン市場からユーロ圏の信用不安が拡大した。これまでのギリシャに加えてポルトガルやスペインの債券利回りが上昇、株式が大幅安になった。さらに、あすの米雇用統計を目前にして、米新規失業保険申請件数が48万件と予想以上に悪化した。債券利回りが上昇するとともにNY株式市場は大幅安になった。NY各株価指数は2-3%超の下落となった。ダウ平均は引け際に1万ドルの大台割れもあった。その他、ガイトナー米財務長官が中国元の柔軟性向上が極めて現実的と述べたことや、バンカメ前CEOがNY州司法当局に提訴されたこと、金融規制法案への思惑などざまざまなリスク材料が重なった。
ドル円は90円台半ばを割り込むと堰を切ったように売りが強まり、一時88.55レベルまで急落した。クロス円もユーロ円は124円割れから121円台半ば、ポンド円は143円近辺から139円台前半まで急落した。ドル買いの動きも広がった。ユーロドルは1.38台半ばから1.37台前半へと着実に値を下げた。豪ドル/ドルは0.88台から0.86台まで下げた。
◆トリシェECB総裁、出口戦略については3月に決定
NY市場序盤に、ECB理事会後のトリシェECB総裁会見が開かれた。政策金利水準は適切、物価は引き続き抑制、成長見通しのリスクは上下にほぼ均衡、などこれまでの文言が踏襲された。ただ、出口戦略については3月の会合で決定すると表明されたことが注目材料だった。また、ギリシャ財政問題については政府が目標達成に向けてあらゆる決断を下すと確信、と述べている。しかし、市場のリスク回避色は抑制されず、ユーロ相場は大きく下げた。その他、質疑応答では、G7よりもG20を重視する姿勢が確認された。また、銀行規制については、利益を巨額賞与や配当に振り向けるべきではなく、バランスシートに当てるべきとし、与信が制限されないように注視するとした。
◆ホーニグ・カンザスシティ連銀総裁、FOMC声明の文言修正を迫る
ホーニグ・カンザスシティ連銀総裁が講演を行った。同総裁はFOMCで今年から投票権を得ているが、早速1月下旬の会合で声明に反対票を投じていることで話題になった。今回の講演でも、長期間わたる異例の低金利を維持する、との文言に反対の意を表明した。講演ではそのほかに、景気見通しは全般的に良好、経済成長が失業を緩やかに削減、2010年の経済成長は3.25%近辺と予想、消費の信頼感は回復しつつある、正常な金利水準はゼロではない、などと述べていた。
(Klugシニアアナリスト 松木秀明)
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