【NY市場】株高・原油高・ドル安 ボルカー証言は無事通過
2日のNY市場はリスク回避色が緩和され、ドル安の流れだった。市場で注目されたボルカー氏の証言は無事通過した。
NY市場序盤は、ドル円が軟調だった。90.50レベルを割り込むと90.25近辺へと安値を広げた。また、足元の懸念材料だったギリシャ国債の利回り上昇が一服したことで、ユーロドルも堅調に推移した。欧州株が底堅く推移したこともリスク回避色を緩和した。NY株式市場はガイトナー証言やボルカー証言を控えて慎重にスタートしたが、次第に上げ幅を拡大した。米中古住宅販売成約指数は市場予想通り、前月比+1.0%だった。前回値が小幅下方修正されたが影響は少なかった。
ガイトナー米財務相の予算教書に関する上院証言が数時間にわたり続いたが、オバマ大統領の演説とほぼ同様で、市場は特にはネガティブな反応は示さなかった。その後、未明にかけて報じられたボルカー氏の金融改革に関する上院証言も議員から賛同意見を得られて無事通過している。NYダウは終盤にかけて100ドル超の上昇、原油先物も77ドル台に乗せるなどリスク選好の動きが広がった。オバマ大統領の中小企業支援策の発表も好材料だった。ただ、為替市場での反応は限定的で、ユーロドルは1.39台後半、ポンドドルは1.59台後半へと上昇後は揉み合った。ドル円は取引中盤からは90.30-40レベルに膠着した。
クロス円は狭いレンジでの往来だった。ユーロ円は序盤に125円台後半に下落したあとは、126円台前半に戻しての揉み合い。ポンド円も143円台後半を覗いたあとは、144円台半ばで揉み合った。東京タイムに大きく下落した豪ドルは底堅く推移。豪ドル/ドルは0.88近辺から0.88台後半へ、豪ドル円は79円台後半から80円台乗せまで買い戻されたが、東京市場での下げを回復するには至らなかった。また、フレアティー加財務相はG7で為替が議題になることは確実、と述べたが市場は反応しなかった。
◆ボルカー氏、目標とすべきは救済ではなく安楽死
ボルカー米経済再生諮問会議議長は議会証言で、銀行による自己取引はリスク、高リスクの取引を公的資金で支援する理屈は通らない、政府は銀行の自己取引にセーフティーネットを与えてはならない、目標とすべきは救済ではなく安楽死、など金融改革案を推し進めることを主張。これに対し、シェルビー上院議員やドッド上院銀行委員長はボルカールールを強く支持することを表明している。また、これに先立ってウォリン米財務副長官の同趣旨の証言もあったが、市場は反応薄だった。ボルカー証言については事前に証言原稿が報じられていたこともあり、特段サプライズな内容はなく、市場は無事に通過した形だった。
(Klugシニアアナリスト 松木秀明)
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